子宮頸がんワクチン

今回は子宮頸がんワクチンについて紹介します。子宮頸がんとは、子宮の入り口部分(頸部)にできるがんです。

日本では、毎年約1万人もの女性が新たに子宮頸がんと診断され、約2900人が子宮頸がんで亡くなっています。また、20代後半から30代という子宮頸がんの発症年齢と、出産年齢のピークが重なるため、子宮頸がんになると妊娠や出産に影響が出る可能性もあります。

子宮頸がんの原因は「ヒトパピロマウイルス(HPV)」です。このHPVはありふれたウイルスで、生涯に80%の人が感染するとも言われています。HPVには200種類もの型があり、その半分以上が子宮頸がんの原因なります。

子宮頸がんワクチンでこの一部の感染を防ぐことができます。このワクチンは定期接種の場合は公費負担で受けることができます。

接種対象者は小学6年生~高校1年生相当の女の子です。(平成9年度生まれ~平成18年度生まれの女性で過去にHPVワクチンを接種完了していない方もキャッチアップ対象)

ワクチンには現在2種類あり、「ガーダシル」は子宮頸がんの原因となる50%~70%を防ぎ、「シルガード」はさらに多くの高リスクのHPVウイルスに対して効果があるため80~90%を防ぎます。

より効果の高い「シルガード」が2023年4月より公費接種対象となり、現在はほとんどの方が、このワクチンを接種されています。15歳未満の方は2回、15歳以上の方は3回接種する必要があります。

未来を守るために、まずは知ることが大切です。不安に思うことや、もっと知りたいことなどありましたらご相談ください。

予防接種をご希望の方は、1週間程度前までにご予約が必要となります。電話予約やネット予約で受け付けております。

また、接種当日は接種後30分院内で安静にしていただく必要があるため、お時間に余裕をもってお越しください。