動脈硬化について

理学療法士の間中です。今回は動脈硬化について少し書きたいと思います。

おそらくみなさん動脈硬化というワードを耳にしたことはあるとは思いますが、では動脈硬化ってどういう状態でしょう?

読んで字のごとく、動脈が硬くなって弾力性が低下した状態のことをいいます。

では、動脈硬化を引き起こす原因は何か知っていますか?

今のところ、動脈硬化が発症するメカニズムは不明な部分も多いそうです。

しかし、加齢による変化に加えて、高血圧や脂質異常症、糖尿病、肥満といった生活習慣病が原因で血管の内側にダメージが加わり、血管の新しい細胞が作られなくなっていくと考えられています。

動脈硬化が進行すると太い血管の内側にコレステロールが沈着した塊(プラーク)が形成され、そのプラークが剥がれることで心筋梗塞や脳梗塞などを発症してしまいます。その他に心臓の周りの血管(冠動脈)にプラークができると、血管が狭くなって血流が悪くなり狭心症を発症してしまうこともあります。

動脈硬化の検査や診断には血液検査、超音波やCTなどの画像検査、血管機能検査などがありますが、残念ながら一度進行してしまった動脈硬化を元に戻す方法は今のところ確立されていません。上に書いてあるように生活習慣病が原因のひとつのため、食事や運動習慣を見直すことが重要です。最近の研究ではごく軽めの運動でも週3回20分行うだけでも、動脈硬化を予防する一酸化窒素(NO)という物質が増えると言われています。また、アルギニンやシトルリンという成分を多く含むアーモンドやナッツ、くるみ、大豆などを摂取することでも一酸化窒素(NO)が増えるという報告もあります。

暑い夏を乗り切り、寒い冬がやってくる手前の運動に適した今、一度自分の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか?